アグネス・チャン ベストアルバム価格: 1,800円 レビュー評価:3.0 レビュー数:2
アグネス・チャンは、まぎれもなく70年代前半の日本歌謡界を代表するトップアイドルであり、また最高のメルヘンシンガーだった。故郷の地香港ではすでにスターの地位にあった彼女が来日して「香港から来た妖精」のキャッチフレーズでデビューしたのが1972年11月。歌は「ひなげしの花」である。このデビュー曲は、歌としては決して高い水準のものではなかった。まず曲が短く、さびでも大きな盛り上がりを見せない。歌詞も平易で、凝った表現も使われていない。これは当時のアグネスが日本語がまったくできなかったという事情も大きい。ローマ字でつづられた歌詞を渡された彼女が歌った冒頭は「おッかのうえ ひンなげしのはァなで?」